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QuizKnockさんと「奥大山」へ!/コラボ動画の裏側も交えつつ、ご紹介します。

わたしの森の師匠が、東大クイズ王・伊沢拓司さん率いるQuizKnock(クイズノック)さんと再びコラボしました!

“わたしの森の師匠”とは、「サントリー 天然水の森」をはじめた、山田健やまだたけしさんのこと。多い時で、週の半分以上は森に入っています。そんな師匠がどんな人なのかは、こちらでご紹介しているので、読んでみてください。

もしかしたらすでにQuizKnockさんの動画を見ていただいた方もいるかもしれませんが、今回のコラボは、QuizKnockさんと一緒に鳥取県にある「天然水の森 奥大山」に行き、森が抱える問題や水が磨かれる仕組みを深掘りしよう、というもの。

ただし、ここはさすがのQuizKnockさん。楽しませてくれます。ただ単純に森に入るなんてことはしません。

【負けたら即帰宅!クイズ旅!】と題して、なんと5人のうち、クイズで勝ち抜いた2人しか「天然水の森 奥大山」に入ることができません。そして、最後の2人は、「奥大山」にあるきれいな渓流をバックに最終決戦を行います。

その動画がこちら↓
【空港でUターン】負けたら即帰宅!クイズ旅!【総移動距離1000km超】

クイズで負けると、スタジオから出られなかったり、飛行機に乗って鳥取県まで来たのに空港から一歩も出られず帰ったり、森に入れずに帰ったり・・・見応え抜群!

そして、最終決戦まで残った2人は、師匠と一緒に「天然水の森 奥大山」に入り、森が抱える課題や水が森で育まれる仕組みを見てまわります。

ちなみに、何度かこのnoteでもお話ししたのですが、師匠のうんちくは長い長い。
一度話し始めると、楽しくなって止まらないんです。しかも専門用語も羅列するので、ついていくのが必死。ただ、今回の動画はそれがぎゅーーっとコンパクトにまとめられていて、すごくわかりやすい動画になっています。さすがQuizKnockさんの編集力。

その動画がこちら↓
【森の達人に学ぶ】奥大山に潜入して水が育まれる仕組みを探ってみた

記念すべきQuizKnockさんとの再コラボなので、noteでも裏話を交えつつ取り上げられればなと思いますので、動画を見ながら読んでみてください!


水と森って関係あるの?

※ここからは、「負けたら即帰宅!クイズ旅!」の決勝に残った2名が分かる内容になっていますので、ご注意くださいね。

「【森の達人に学ぶ】奥大山に潜入して水が育まれる仕組みを探ってみた」の動画は、テーマは「水」ですが、森が抱える課題についても触れられていますよね。

なぜでしょうか?
「水」と「森が抱える課題」になんの関係があると思いますか?

わたしも師匠に会うまで知りませんでしたが、実は、森に元気がないと、きれいで良質な地下水は育まれません。

森に降り注いだ雨の一部は、大地の地下深くに浸透し、その間に土壌や岩がフィルターの役割を担い、水をきれいに磨き、そしてそれが良質な地下水へとなるのです。

ただ、森が元気のない、荒れた状態だと、そのフィルターがうまく機能しない場合があるそう。

「人が手を貸してあげないと、かえって荒れてしまう森もあります」

水の仕組みを知る上で、森の抱える課題と向き合うことも大切、というわけで、今回のコラボ動画では、QuizKnockの須貝駿貴すがい しゅんきさんと川上諒人かわかみ りょうとさんにも、森の抱える代表的な課題を、実際に現場で見ていただいています。

「奥大山」ってこんなところ!

今回、お二人に来ていただいた「天然水の森 奥大山」には、動画にもある通り、岩が苔むし、透明度の高い水が流れる美しい渓流があります。

こちらは冒頭のシーン。もちろん、ちゃんと現地に行っていただいていることはわかっていても、なんだか、須貝さんと川上さんが合成のように見えるほどですね。

この美しさを演出している岩の苔は、渓流を流れる水の量が安定しているため見ることができるそうです。大量に雨が降っても渓流の水の量が洪水のように一気に増えることがないので、苔も流されずにいるのです。これは、師匠が動画で言っているように、周りの森が健全(元気)なサインなんだとか。

そして、健全な森では、土壌や岩がきちんとフィルターの役割を果たし、良質な地下水を育みます。それがやがて、湧き出てきて、この透明度の高い渓流を作り出しているのです。

間伐作業現場に突入してもらった!

動画の04:35あたりでは、須貝さんと川上さんに、実際に間伐作業をしている現場も見ていただいています。

間伐というのは、動画内にもある通り、森に光を入れるために、密集して生えている樹を部分的に伐採する作業のこと。

間伐前の森はこんなに真っ暗ですが・・・

間伐することで、こんな風に太陽の光が樹の下に生えている植物にも届いているのがわかりますね。

間伐の際に伐採する樹の数や対象となる樹の特徴は、そのエリアの状況に応じて違うらしく、「天然水の森」の活動では、それらを正しく判断するためにも、動画に出演されている鳥取大学農学部 特任教授 日置先生のような専門家の方々と一緒に森に入り、調査をしているそうです。

ほとんどの場合、間伐した樹は建築材として市場に卸す、とのことでしたが、師匠が言うように一部は「育林材」として活用されています。

※育林材とは、「サントリー天然水の森」で行われた間伐や道づくりなどの整備によって出てきた木材の名称。伐採した針葉樹や広葉樹を、無駄にすることなく大切に利活用しているそうです。

育林材でできた家は、こちら。

通し柱と間柱以外の柱すべてと梁の一部に育林材が使われているそうです。
完成すると柱は隠れてしまいますが、「柱」としてしっかりと家を支えています。

私たちの身近なところでは、例えば、東京・田町駅にある「PRONTO(プロント)のバーカウンターやビックテーブルなど店内のテーブルの天板全て、など、さまざまなところで育林材が活用されています。

森を豊かにするために伐採した樹々は新しい場所で生きています。

「団粒構造」は生き物がいる証

動画の07:50あたりで、須貝さんがペットボトルの水を土に流し込むシーン。
こんなにも気持ち良いくらいにスーッと染み込んでいくんだ、と正直驚きました。

その秘密は、土が「団粒構造」だから、と日置先生はおっしゃっています。

確かに穴が多ければ多いほど、水が染み込んでいくのは納得です。

この団粒構造ができるのは、多様な土壌動物や微生物がここで生きている証でもあるんです。ミミズや微生物などが、自分たちのエサを食べて、フンをして、と土の中を動き回りながら土を耕してくれています。

彼らがここで生きることで、土は団粒構造になって、水がスーッと染み込んでいけます。

土が団粒構造になる理由を、師匠から教わって詳しくnoteで書いているので、もっと深掘りしたい!という方はぜひこちらも読んでみてくださいね。

ササ刈りが森の少子化対策に

動画の10:10あたり、次世代の植物を育てるために、密生したササを刈ることが「森の少子化対策」になっており、6年たった今さまざまな植物が生えてきている、という様子が映されています。

当時の状況を、師匠と一緒に森の管理を担当しているサントリーの三枝さんに聞いてみたところ、この場所には重機が入り込めず、約6,000平米に生えていたササは、すべて手作業で刈り払ったとのことでした。

さすがに刈り払ったササを運搬するために、小型の運搬車は使用したらしいのですが、それにしてもこの量を手作業とは、途方にくれる作業ですね・・・。

刈り払うだけでは終わりません。さまざまな草木が発芽しやすくなるように、可能な限り地面を露出させる「地掻き」も行っているそうです。
また、ササは地上に出ている部分を刈り払っても、地下に茎が残っているとすぐに回復する特性があり、年に1度、刈り払いをする必要があるみたいです。

ササを刈るだけで、さまざまな植物が生えてくるのって不思議ですよね。しかも特に種子を蒔いたり苗木を植えたりはしてないそうです。

これも師匠や三枝さんに聞いてみたところ、ササが密生していた頃に土に埋まっていた種子(埋土種子)が、太陽の光を浴びたことで発芽したり、近くの樹の実を食べた鳥がフンとしてこの場所に種子を蒔いたり、風に乗って種子が飛んできたりして、自然にさまざまな植物が生えてきたみたいです。

ササを刈る、という地道な作業が、これだけの少子化対策になるんですね。

「サントリー天然水の森」は活動開始から20年

サントリーが「天然水の森」の活動を開始してから、20年が経つそうです。

森に降り注いだ雨が、大地の奥深くに浸透し、清冽な水になるまで、およそ20年かかると言われています。サントリーが活動を開始し、森ときちんと向かい始めた時の雨水が今、わたしたちの元へ届いているかもしれないと思うと、不思議な気持ちになります。

サントリーのつくるウイスキーやビール、清涼飲料などのほとんどの製品に、森が育む地下水が使用されているそうです。今回お話しした通り、この地下水を使い続けるには、人が森のお手伝いをしなければなりません。

だからこそ、サントリーは自然への尊敬と感謝を忘れず、森と向き合い続けるんですね。

QuizKnockメンバー・スタッフの方々と、サントリー社員との記念写真

QuizKnockさんとのコラボ動画はこちら

QuizKnockさんのWebサイトでもコラボしています。
豊かな森づくりの取り組みがよくわかる謎解き問題が4問出題されています。
ぜひ解いてみてください!


「サントリー天然水の森」についてはこちら


今回の撮影の舞台「天然水の森 奥大山」の詳細はこちら


「育林材」についてはこちら


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