誰が袖の 触れし花かも/あの日、天然水の森で。
神宮川が刻む深い谷の対岸から、
サントリー「天然水の森 南アルプス」の姿を遠望しようと
辿った、日向山(ひなたやま)への登山道。
頂上まで道半ばという辺りで、数回、同じ花の出迎えを受けました。
名を、“タガソデソウ・誰袖草”。
“誰が袖”とは、いかにも謂れのありそうな表現です。
調べてみると、古今集の春上に見られる、
「色よりも香こそあはれと思ほゆれ誰が袖触れし宿の梅ぞも」
という歌に由来する匂袋(においぶくろ)の名、
という解説が、最初に記されていました。
けれども、た